おいでん!石巻 ISHMAKI

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石巻山の伝承

山にまつわる伝説は国内に数多く残っていますが、やはり石巻山も例に漏れず、さまざまな民話や伝説の舞台になってきました。

ダイダラボッチ

全国各地にある伝説の巨人、ダイダラボッチもその1つ。
石巻地区に残る民話「ダイダラボッチの足跡」は、周囲の自然の成り立ちに対しての物語です。
それは、その昔、ダイダラボッチが急に小便をしたくなり、石巻山と本宮山(岡崎、豊川、新城にまたがる山)に足をかけて小便をした。その時の小便が、勢いよく流れ落ち、大海原へと注がれ、その流れがやがて豊川(とよがわ)になった、と言う話です。
石巻山の山頂へ向かう途中に今も残る、「ダイダラボッチの足跡」と呼ばれる、まん中が凹んだ大きな岩。それは、ダイダラボッチが石巻山上で片足を踏ん張った時の足跡が残ったものと伝えられています。

石巻の天狗

石巻は天狗にゆかりがある場所でもあり、その昔、神郷地区には本覚坊という天狗がいたという伝説も残ります。石巻山を登れば、このしろ池近くで天狗を祀る「天狗社」が現れ、石巻山頂上近くには「大天狗、小天狗」と彫られた岩も見ることができます。

石巻山の白蛇

他にも、「石巻山の蛇穴」は小規模な鍾乳洞で、その昔、神さまの使いである大蛇が住んでいたと伝えられています。いまだかつて枯れたことがないとされるこのしろ池は、石巻神社の神の使いである白蛇から授かったという伝説があります。
 
山頂付近は石灰岩でできている石巻山。
石灰岩は長い年月をかけて、雨水で浸食、風化したことで特殊で不思議な地形をつくり出しました。そこから多くの民話や伝説を生まれたと考えられています。
ここでしか見られないカタツムリや石灰岩帯特有の貴重な植物を見るために訪れる人が多い山ですが、民話や伝説に思いを馳せながら歩いてみると、見えない何かの気配を感じるような、また違った霊峰の姿が見られるかもしれません。

そして、石巻山の麓にある「石巻小学校」では、上記の伝承を基にした3部作の野外劇も行われています。石巻山の「ダイダラボッチ」や「天狗」たちは、地元の子どもたちにも身近な存在として、親しまれています。

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