おいでん!石巻 ISHMAKI

Information

石巻神社

 鬼祭りを執り行う石巻神社(愛知県豊橋市石巻町金割)は、東三河の大社として、古くから人々の崇敬を集めてきました。石巻山頂上近くに上社(奥宮)、北麓の神郷地区に下社(里宮、本社)があります。

孝安天皇の時代とも、推古天皇の時代に聖徳太子によって創建されたとも言われていますが、創建の年代は定かではありません。文献として石巻神社が記載されている最古のものは、平安時代に日本で編纂された「日本文徳天皇実録」。これには仁寿元年(851)に「三河國石纏神社」に「従五位下」の位を授けたとあり、その年には既にあったことがわかります。

祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)。一説では大神神社から分祀されたものと言われていますおり、昔石巻町が「美和村」と呼ばれていたことからも大神神社との関わりを窺わせます。また「豊橋市雲谷町にある普門寺の化嘖上人が石巻山で源頼朝の病気平癒を祈願した」など源頼朝にまつわる伝承もあり、社伝によれば「源頼朝の社参があり、神領100貫文を寄進された」ともいわれています。

吉田城と石巻神社

愛知県東部の東三河地方の中心都市、豊橋市は江戸時代まで「吉田」と呼ばれていました。現在、豊橋市役所東側にある豊橋公園内にある吉田城には、9家22代の譜代大名が在城。石巻神社は、東海道の要衝だった吉田城の鬼門にあたるため、歴代城主の信仰を受け、吉田藩主による社殿の造営や修復がなされてきました。

古くから文献に登場してきた石巻神社は、室町時代の明徳4年(1393)~応永6年(1399)に書写された豊橋市有形文化財の「大般若経」を所有しており、(豊橋市美術博物館に寄託)これは豊橋市有形文化財にも指定されています。

全ての記事一覧へ戻る